2016年08月30日
汎用FET 柔らか配線シリーズ 電線の話
シン・ゴジラが気になる今日この頃ですがいかがお過ごしでしょうか
さて、今回は汎用FET柔らか配線のお話です
これまで米軍放出品のMIL規格テフロン線を使っていましたが、今回はちょっと趣向を変えてみました

UL1107耐熱ビニル電線です
以前からもちっと柔らかい線にならない?というお声はいただいておりまして、今回試してみた次第です
UL規格はMIL規格と同じくアメリカの規格で、こちらは主に民生品に使われる電線規格です
被覆が耐熱ビニルになっている関係でかなり柔らかいです
こちらは導体は同じく軟銅ですが、保護用のメッキ材がテフロン線のような銀ではなく、錫になっています
この両者の違いは何か?
もちろん違う金属なので、異なる性質を持っていますし、地球上での存在量も異なります
まあここで気になるのは電気的性質でしょうし、MIL規格テフロン線の電線としての性能に影響してくるわけで
まず最初にはっきりしておかなければならないのですが、耐熱ビニル線、テフロン線、シリコン線、このあたりが電動ガンでよく使われる電線です
これらの線は別に電線の中身、つまり電気が流れる導体の性能が問題なのであって、被覆は別に何でもいいのですな
テフロン線だから電気的性質に優れている、耐熱ビニル線だから劣っている、というわけではないのです
電線は一般に銅を細く長く引き伸ばしたものに、腐食防止のためにメッキしたものを絶縁素材で被覆してあります
被覆はやはりそれぞれ特徴があって、
耐熱ビニル線 安いのもさることながら柔軟であること。被覆は厚め
テフロン線 耐薬品、耐油、耐熱に優れているものの、柔軟性に欠けるが被覆が薄くでき、細く仕上げられる
シリコン線 耐薬品、柔軟性に富むが被覆が厚くなる
といった特徴があります
やはりそれぞれ一長一短があって、コスト的に優れた耐熱ビニル線や柔軟性に優れたシリコン線は配線スペースに制限のある機種、特にVer2や次世代Ver2などメカボの中を配線が通るタイプの機種にはちょっときついかな、という点、逆にテフロン線はコストに難はあるけど被覆を薄くできるので太さに対する導体の数の比を多くしやすい反面、取り回しに難があるという点など、用途によって使い分ける必要があります
では電線の肝、導体なんですが先にふれたとおり銅製が一般的です
銅は比較的多く存在し、柔らかく電気を流しやすいですが、反面腐食しやすいという特徴を持っています
身近な銅製品であるお財布の10円玉も、新品の輝く銅の色から気がつくと緑青を吹いているなんでいうものがあったりするのでよくわかるかと思われます
そうなってしまうと困るので銀や錫などでメッキし、銅を保護しているのです
一般に錫メッキ線より銀メッキ線の方が高いのですが、これはまあ原材料費が銀ではコストがかかるということでもありますので当然といえば当然ですね
じゃあ何が優れているのか
電気を流す導体としての性能の面では実はそれほど大きな差はありません
より精密な信号を流すオーディオの世界では大問題ですが、電動ガンにおいては単純に電気を流す電線としての機能が要求されます
特に電動ガンで使われるような範囲の電流・電圧では銀でも錫でも無視できる程度の差です
ではなぜ銀なのか
まあ作る側からすると
銀の方がはんだ付けしやすいから
なんですが
はんだ付けの際の乗りやすさ(濡れやすさ)は錫より銀の方が圧倒的に乗りやすいので非常に楽です
錫も悪くはないのですが、銀に比べるとやはりちょっとやり辛いのですな
何しろつける先が熱に弱いトランジスタですから、はんだ付けは可能な限り短時間でつけなければなりません
ではここで線の被覆をはがしてみましょう
オレンジはMIL規格テフロン線、白い方はUL1007規格です
MIL規格の方が導体が太いですね
しかし実は電線というもの、特に電動ガンで使うような使い方なら導体の太さよりも数の方が問題で、細くても導体が多い方が電気をスムーズに流せるのですな
単純に線を太くしていけばより多くの電気を流せるんでね?とお考えの人もいらっしゃるかもしれませんが、導体の太さより導体の数の方が問題ですのでご注意を

導体を比較してみましょう
UL線、テフロン線16AWG、18AWG、14AWGです
写真ではわかりづらいかもしれませんが導体の線の数で圧倒的です
まあ、どういう環境でどういう使い方をされるかわかったもんではないMIL規格品とは違いますので、一概には言えないのですが
じゃあ実際に動かしてみるとどうなのよ?ということでドン
メインに使っている16AWG線は健闘したものの二位、UL線が僅差で勝利しました
18AWGも目を見張るほどの差はなかったので悪くないですね
本来ならここにも画像を載せたかったのですがファイルが破損してしまっていたために後日ということで
具体的な数値としては毎分1,2発程度UL線が早かったですね
そんなわけで、「FETにしたいけどテフロン線はかたい、取り回しづらい」とか「1発でもいいからハイサイクル、ハイレスポンスに」とか「とりあえずためしてみようか」とお考えの方は当方の「柔らか配線シリーズ」をお試しいただければと思います
お試し価格版ではFETユニットも普段のIRLU3813からサンケン電子製のEKI040027になっていますので、お値段はかなりお手ごろになっています
FETが若干お安いですが、電動ガン、特にライトチューン程度であれば全く問題ない性能のものです
現在汎用Lサイズ、汎用Mサイズ、P90用2型、ステアー用を出品しています
まあ、先にも挙げたスペースの問題からVer2に使うのはほんの少し慎重さを要求されますが、Ver3などの配線がメカボの外を通るものに使うには線の太さはさして問題ではありませんのでお試しいただければと思います
ちなみにPDR用やMINIMI用も加えていく予定です
さあ、次は416C用です
マガジンバッテリ対応のFETユニットが何となくできましたので
さらに思わぬ副産物も、ですね
、
さて、今回は汎用FET柔らか配線のお話です
これまで米軍放出品のMIL規格テフロン線を使っていましたが、今回はちょっと趣向を変えてみました

UL1107耐熱ビニル電線です
以前からもちっと柔らかい線にならない?というお声はいただいておりまして、今回試してみた次第です
UL規格はMIL規格と同じくアメリカの規格で、こちらは主に民生品に使われる電線規格です
被覆が耐熱ビニルになっている関係でかなり柔らかいです
こちらは導体は同じく軟銅ですが、保護用のメッキ材がテフロン線のような銀ではなく、錫になっています
この両者の違いは何か?
もちろん違う金属なので、異なる性質を持っていますし、地球上での存在量も異なります
まあここで気になるのは電気的性質でしょうし、MIL規格テフロン線の電線としての性能に影響してくるわけで
まず最初にはっきりしておかなければならないのですが、耐熱ビニル線、テフロン線、シリコン線、このあたりが電動ガンでよく使われる電線です
これらの線は別に電線の中身、つまり電気が流れる導体の性能が問題なのであって、被覆は別に何でもいいのですな
テフロン線だから電気的性質に優れている、耐熱ビニル線だから劣っている、というわけではないのです
電線は一般に銅を細く長く引き伸ばしたものに、腐食防止のためにメッキしたものを絶縁素材で被覆してあります
被覆はやはりそれぞれ特徴があって、
耐熱ビニル線 安いのもさることながら柔軟であること。被覆は厚め
テフロン線 耐薬品、耐油、耐熱に優れているものの、柔軟性に欠けるが被覆が薄くでき、細く仕上げられる
シリコン線 耐薬品、柔軟性に富むが被覆が厚くなる
といった特徴があります
やはりそれぞれ一長一短があって、コスト的に優れた耐熱ビニル線や柔軟性に優れたシリコン線は配線スペースに制限のある機種、特にVer2や次世代Ver2などメカボの中を配線が通るタイプの機種にはちょっときついかな、という点、逆にテフロン線はコストに難はあるけど被覆を薄くできるので太さに対する導体の数の比を多くしやすい反面、取り回しに難があるという点など、用途によって使い分ける必要があります
では電線の肝、導体なんですが先にふれたとおり銅製が一般的です
銅は比較的多く存在し、柔らかく電気を流しやすいですが、反面腐食しやすいという特徴を持っています
身近な銅製品であるお財布の10円玉も、新品の輝く銅の色から気がつくと緑青を吹いているなんでいうものがあったりするのでよくわかるかと思われます
そうなってしまうと困るので銀や錫などでメッキし、銅を保護しているのです
一般に錫メッキ線より銀メッキ線の方が高いのですが、これはまあ原材料費が銀ではコストがかかるということでもありますので当然といえば当然ですね
じゃあ何が優れているのか
電気を流す導体としての性能の面では実はそれほど大きな差はありません
より精密な信号を流すオーディオの世界では大問題ですが、電動ガンにおいては単純に電気を流す電線としての機能が要求されます
特に電動ガンで使われるような範囲の電流・電圧では銀でも錫でも無視できる程度の差です
ではなぜ銀なのか
まあ作る側からすると
銀の方がはんだ付けしやすいから
なんですが
はんだ付けの際の乗りやすさ(濡れやすさ)は錫より銀の方が圧倒的に乗りやすいので非常に楽です
錫も悪くはないのですが、銀に比べるとやはりちょっとやり辛いのですな
何しろつける先が熱に弱いトランジスタですから、はんだ付けは可能な限り短時間でつけなければなりません
ではここで線の被覆をはがしてみましょう
オレンジはMIL規格テフロン線、白い方はUL1007規格です
MIL規格の方が導体が太いですね
しかし実は電線というもの、特に電動ガンで使うような使い方なら導体の太さよりも数の方が問題で、細くても導体が多い方が電気をスムーズに流せるのですな
単純に線を太くしていけばより多くの電気を流せるんでね?とお考えの人もいらっしゃるかもしれませんが、導体の太さより導体の数の方が問題ですのでご注意を
導体を比較してみましょう
UL線、テフロン線16AWG、18AWG、14AWGです
写真ではわかりづらいかもしれませんが導体の線の数で圧倒的です
まあ、どういう環境でどういう使い方をされるかわかったもんではないMIL規格品とは違いますので、一概には言えないのですが
じゃあ実際に動かしてみるとどうなのよ?ということでドン
メインに使っている16AWG線は健闘したものの二位、UL線が僅差で勝利しました
18AWGも目を見張るほどの差はなかったので悪くないですね
本来ならここにも画像を載せたかったのですがファイルが破損してしまっていたために後日ということで
具体的な数値としては毎分1,2発程度UL線が早かったですね
そんなわけで、「FETにしたいけどテフロン線はかたい、取り回しづらい」とか「1発でもいいからハイサイクル、ハイレスポンスに」とか「とりあえずためしてみようか」とお考えの方は当方の「柔らか配線シリーズ」をお試しいただければと思います
お試し価格版ではFETユニットも普段のIRLU3813からサンケン電子製のEKI040027になっていますので、お値段はかなりお手ごろになっています
FETが若干お安いですが、電動ガン、特にライトチューン程度であれば全く問題ない性能のものです
現在汎用Lサイズ、汎用Mサイズ、P90用2型、ステアー用を出品しています
まあ、先にも挙げたスペースの問題からVer2に使うのはほんの少し慎重さを要求されますが、Ver3などの配線がメカボの外を通るものに使うには線の太さはさして問題ではありませんのでお試しいただければと思います
ちなみにPDR用やMINIMI用も加えていく予定です
さあ、次は416C用です
マガジンバッテリ対応のFETユニットが何となくできましたので
さらに思わぬ副産物も、ですね
、
簡易プリコック機構について
FETをつけよう HK45分解・配線総とっかえFET編
FETをつけよう HK45分解編
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FETをつけよう 番外 PKMマガジン編
FETをつけよう M4前方配線編(セパレートなし)
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Posted by 猫工作兵
at 07:55
│カスタム トイガン FET リポバッテリー