2013年10月08日

FETいろいろ

これまでいろいろFETを使ってきましたがここらで概要まとめでも

今回はFETそのものについて今まで使ったものの性能と特徴、個人的感想など

FETといってもいろいろです
電動ガンのスイッチ用に使われているものだけでもたぶん10はくだらないかと
偉大なる先人たちの犠牲の上に成り立っている知見ですので、それらの先達の皆様に深い感謝と敬意を示しつつ、そしてその道をたどりながらあくまで独断と偏見と私見でいきたいと思います


FET選びで気にしたいところはドレイン電圧(何ボルトまで扱えるか)ドレイン電流(DCで何アンペアまで扱えるか)、抵抗値(そのFETを通るとどれだけ抵抗があるか)です

電動ガン用であればまあ30Vぐらいの電圧で、60Aくらいは流せるやつが最低ラインなのでは?
もちろんこれは1つのFETの値なので、並列化すれば単純に考えて頭割りで1石あたりの負担は軽減されていきます
だから高電圧バッテリーの場合多石並列回路化という方法でFETの負担を軽減させていやるわけです
以下にそれぞれのFETについて簡単に


FETいろいろ

うちで今まで作っていた、今も作っているものに使っているのは以下のとおり

IRLB8721

FETいろいろ

おなじみIR社製FET
主に電ハン用につかっていたFET
一個当たりの調達価格も安いので使いつぶしてもあんまり気にならないので地味に便利に使っている
最近ではクイっくん用リポ化/FETスイッチに使ってます
フルサイズ電動ガンのメカボを動かすのは1石だとちょっと苦しいので二石で組んでみました
まあほとんど使わなかったけれど

IRL3713

FETいろいろ

もう説明の必要もないFET
電動ガン用に広く使われているブツ
うちでもいろいろなやつで使ってます
データシート上は260Aまで流せることになっているがあくまで理論値で、実際には75Aまでしか流せないらしい
それでも広く使われているので信頼性は高いが、たまに「不良ロット」の怖いうわさを聞くことも

IRL3713S

FETいろいろ

IRL3713の小型版
背中の放熱板がちょっと小さくなったのでちょっと小型化
とはいえFETから伸びているドレイン端子がないので多石化には錫線や基盤が必須
メカボ内蔵型FETユニット計画で試して、あんまり小さくならないので普通に使うことに

IRLB3813

FETいろいろ

お店の人によると「3713の後続機種」らしい
3713より若干お安く、性能も微妙に違う
まあ違うといっても抵抗値がほんのちょびっと違う程度なんで全体的にはあんまり変わらない
人間の知覚で感知できる値の差じゃないですしねえ


IRLR7833

FETいろいろ

最近いろいろいじっているブツ
電ハンやコン電に使う「Ⅱ型」以降のスイッチのFETがこれ
30V140A(25度)というわけのわからない高性能で、しかも大きさは小型の表面実装用トランジスタなので恐ろしく小さい
具体的には小指の爪くらい
おかげで今までFET組み込み困難と思われたものにもいろいろ組み込めそう
先日のゲームで試作したFETユニットをつないで次世代M16A2(自作)でセミ高速射をノマグ2本分くらい続けたが平気の平左で動作。何だコリャ?という高性能
難点はなりが小さいのでFETユニット組み立てが結構大変
だって横幅が1/4小型炭素抵抗と同じくらいなんだぜ?
後二石化とかめんどくさそう


なんか気がつくとIR社製オンリーですなあ
昔のウェブサイトだと「国産は性能が低い」とか書いてあるんですが今はどうなんでしょうなあ

ちなみにIR社(インターナショナルレクティファイアー社)のサイトは直販があるみたいですな
もっとも大量に使う人以外はあんまり関係ないかもです




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Posted by 猫工作兵  at 08:00 │Comments(2)カスタム トイガン FET リポバッテリー

この記事へのコメント
初めてまして。

いつも楽しく拝読させていただいております。

国内製のMOSFETですが、今も昔も実はそんなに差はありません。カタログスペック的には国産はIRなどに比べて低いです。
ただ、スペックが低いことと壊れやすいことは関係がなく、適切な設計がなされていないだけです。
昔は9.6v以上、例えば13.2vのNiCdのような高電圧でぶん回していた(モーターの回転やトルクを電流ではなく電圧に依存していた)こともあり、ゲート破壊やアバランシェ破壊などによりFETスイッチが壊れまくっていたようです。逆起電圧対策やサージ・スパイク電圧対策がしっかりとできているものは昔から壊れにくいという認識です。
私は近時まで普通の消費者であり設計側ではなかったんですが、自分で作ってみてはじめて気づく部分が多かった気がします。

最後に、小型薄型のFETスイッチを作るのであれば、ご自分で基板をDSPCBやKiCAD等のソフトで設計、FusionPCB等で基板を製造し、面実装部品を高密度集積してしまうのもいいかもしれませんね。
Posted by ネヴリン at 2013年10月08日 14:22
ネヴリン様

コメントありがとうございます

なるほど。確かにいわれてみれば3713みたいなスペックのFETって国産だとあんまり見ませんねえ
ニッカド全盛時代はメカボをいじることすらしませんでしたがここ何年かで急にいじり始めたもので
13.2Vって・・・・・・なんと恐ろしい

KICADは早速使ってみようかと思います
なりが小さくなればとり回しが楽になりますからね
小型のリポと組み合わせれば今まで入れられなかったアレとかコレとか

これからもよろしくおねがいします!
Posted by 猫工作兵猫工作兵 at 2013年10月08日 21:27
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